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しんたろーのはけ口

アイドルオタクになるのだけはやめておけ

実のところ私、いわゆる "アイドルオタク" というものです。ライブ会場で聖なる光の棒をよく振っているあの集団の1人です。

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私が熱烈に応援している(別名「推している」)アイドルは、「ももいろクローバーZ」の「玉井詩織」ちゃんです。黄色い子です。他の子に特に興味はなしという「単推し」と呼ばれる部類のアイドルオタクです。

言い忘れておりましたが、私がアイドルオタクはただの自称であって誰かから命名されるようなものではないので、これ以降の文章に関してはあくまでアイドルオタクを自称している1人の男性の意見であるということを理解していただきたい。アイドルオタク全般には当てはまりませんが、私の周辺も含めて「大体こう」だという主観的意見なので悪しからず。

 

そんなアイドルオタクである私は、そうでない非アイドルオタク達に忠告しておきたい。

アイドルオタクになるのだけはやめておけ

なぜ私がこう思うのか、以下に理由を7つ用意しました。

 

 

理由 その1

「ストレスが溜まりにくくなってしまう」

 今現在、ストレス社会と叫ばれている世の中で日々仕事に勉学に追われる私だが、アイドルオタクになってしまったが故に、毎日この身に発生するであろうストレスが溜まりにくくなってしまった。

少し疲れると癒しを求めてスマートフォンのロックを解除し、そして、写真アプリを開けばたくさんの画像たち。音楽アプリを開けば心揺さぶる曲たち。Youtubeを開けば途切れのない関連動画。ブログが更新されれば思わずニヤけてしまう文章や写真。Twitterを開けばオタクたちの活気付くホームグラウンド。これらにより、溜まっていた精神的ストレスがみるみる軽減されてしまう。

それだけでなく、定期的に足を運ぶライブ会場では、右手左手を振りまくり、膝も屈伸運動に勤しみ、普段なら絶対に出さないような自分の限界を超えた大声を出すことで、身体的ストレスも解消されてしまう。

普段、周りにはストレスと必死に戦っている人たちがいるのにも関わらず、自分だけがストレスレスな生活を送っているのは、協調性に欠ける。

アイドルオタクになるのはやめたほうがいい。

理由 その2

「死ねなくなってしまう」

 今までなんとなく過ごしていた私が、アイドルオタクになってしまったが故に、自分の生きがいというものを得てしまった。

アイドルという職業は、オタクたちに夢や希望を持たせるとともに、自分自信の夢を持ち、その夢へ向けて日々努力を積み重ねることがいわば仕事である。「さいたまスーパーアリーナでライブをする!」「オリコン1位になる!」「武道館で単独ライブ!」などなどたくさんのパターンがあるが、それらの夢を叶えるのは、もちろん個人個人の力量であることは間違いないが、それの後押しをするのが、アイドルオタクである。

アイドルオタクは自分の推しであるアイドルの持つ夢を叶えるために応援し続けることを生きがいとしている。それはアイドルオタクとなってしまった私ももれなく該当する。この応援し続けるという行為は、いつまで続けるのか。夢が叶ったら?否。1つ夢が叶えばさらに新しくさらに大きな夢をアイドルは手にする。応援に終わりなどない。たとえ芸能界を引退したとしても心の中で一生応援し続けるであろう。なぜなら好きで応援しているのだから。

今の日本では、若者の自殺率というものが高くなってしまっている。そんな中、自分だけが生きがいという死ぬことのできない理由をもってしまうのは、平等ではない。

アイドルオタクになるのはやめたほうがいい。

理由 その3

「フットワークが軽くなってしまう」

私はインドア派であり家の中で1人遊ぶのが好きだ。しかし、アイドルオタクになってしまったが故に、インドア派である人間の足が外へと伸びてしまった。

アイドルは全国各地に存在するが、私の応援するももいろクローバーZ(通称:ももクロ)は、拠点を関東地方として活動を行っている。一方、私が現在住んでいるのは大阪府である。それ故に、ライブやイベントに参加するためには、ちょっとそこら辺に散歩しに行く程度では叶わず、鉄道や高速バスを用いて関東まで繰り出す必要がある。そのためインドア派である私も図らずともアウトドアへと足を踏み出し数時間の旅へと出てしまうのである。特に東京周辺でのコンサートが多いため、アイドルオタク歴5年目である私もすっかり東京の鉄道事情を把握してしまうほどになってしまった。

また、ももクロは人数わずか5人ではあるが比較的大きな女性アイドルグループである。大きなグループであるが故に、全国各地に多くのファン(通称:モノノフ)が存在する。そのため、ももクロは活動拠点である関東地方だけでなく全国各地でライブ・イベント活動を行っている。私はそのファンの一員として、当然その跡を追いかけてあらゆる地方へと飛んでしまう。私の場合4年間で計17都道府県をライブ・イベントへ参加するためだけに訪れているようだ。

こうも色々な場所へ訪れる機会があると、日常会話へも影響が出てしまう。国内旅行ならどこがいいのかある程度勧めることができてしまう。高速バスあるあるや新宿駅周辺事情でオタク友達と盛り上がることができてしまう。

これまでインドアで自分の世界に浸っていた私が図らずとも外へ引きずり出されたことは、これまでの自分の価値観を大きく変えてしまった。

アイドルオタクになるのはやめたほうがいい。

理由 その4

「社交性が身についてしまう」

インドア派であるがためコミュニケーション能力が低くうまく話すことができない私であったが、アイドルオタクになってしまったが故に、様々なジャンルの様々な年代の人と交流する機会が増えてしまった。

アイドル、特にももクロには老若男女のオタク(通称:モノノフ)が存在する。その種類は本当に千差万別であり、幅広い年代、幅広いジャンルの人々が入り混じる。ただの大学院生である私もその中の一員として自分の推しを応援している。しかし、たとえ年齢・性別・専門・仕事が違えど、そこに共通してあるのが、「ももクロが好き」であるということである(前述したよう私は玉井詩織ちゃん単推しであるが、ももクロというグループとしても好きである)。そのため、どんな人であろうと「ももクロ」という共通のものさえあれば、誰とでも話すことができてしまう

これまで、私も多くのももクロオタクの方々と仲良くさせていただいた。仲良くなれば、ももクロオタク仲間という枠組みを超えて普通の友達として遊ぶことも少なくない。そんな私が身につけてしまったのが、社交性である。特に、どんな年代の人とでも臆することなく話すことができ、また、初対面の人とも緊張せず普通に話すことができるようになってしまった。それこそ、「理由その3」で述べた通り、全国各地へ行くとその土地その土地で色々なジャンルの人間がいる。そういった人と関わっていくことで、社交性というものが上がってしまう。

社交性があることによって広い人脈が形成され、連絡帳を圧迫し、iPhoneの容量不足を導いてしまう危険性がある。

アイドルオタクになるのはやめたほうがいい。

理由 その5

「お金を有意義に使ってしまう」

大学生となりアルバイト三昧の毎日を送ることでお金を稼ぎ酒・女・ギャンブルの日々を送る予定であった私だが、アイドルオタクになってしまったが故に、そんな自分のためにもならないことよりももっと有意義にお金を使うようになってしまった。

オタクにとって「お金」は大きなキーポイントである。グッズを買うにしろ、ライブへ行くにしろ、全てお金が中心に存在する。オタクになることでよく言われるのが、「そんなグッズやらイベントやらにお金を貢いで後々後悔するぞ」という文句であるが、アイドルオタクにおけるお金の使い方の危険性はそんな生易しいものではない。

推しのために自分の生活を削ってまでお金を貢ぐことで得られるものは、アイドルからのあるかないかのレスポンスやただの自己満足だけではなく、お金への理解である。例え千円でも作り出すためには、それ相応の対価を払う必要がある。それが自分自身の時間であったり体力であったり、または何か物であったり、それは時と場合によるが、それだけお金というものは難しいものであると気づかされてしまう。知りたくもなかったお金の正体をこの身で知ってしまう。だからこそ貯金の大切さや何に使うべきなのかというお金の正しい使い方を考えるようになってしまった。

また、お金の消費に関しても、推しのアイドルのためにお金を注ぎ込むというだけでなく、ライブやイベントが開催される地域や以前アイドルが訪れた場所(いわゆる「聖地」)へ多くのファンが訪れることで、少なくともある程度の経済効果を生み出してしまう。自分の好き勝手にお金を使い込むよりも経済の循環、活性化という面で有意義にお金を使ってしまう。

稼いだお金のほとんどをこのような使い方で消費するため、ギャンブルへ多額をつぎ込んで一攫千金を狙うチャンスもその気すらもなくなる。

アイドルオタクになるのはやめたほうがいい。

理由 その6

「自分の人生に目標を持ってしまう」

 自分の人生に特に目標もなく流れに身を任せて生きてきた自分が、アイドルオタクになってしまったが故に、自分の人生においてやりたいこと・目標を得てしまった。

「理由その2」と被る部分もあるが、アイドルは、自身が何か目標や夢を持ち、そこへ向かって日々努力している。アイドルオタクはそんなアイドルの後押しをしたいがために日々応援している。そのアイドルが持っている夢や目標というのは決して非現実なものでなくリアルなものであり、本当に叶えたくて日々を必死に頑張っている。

そこになぜリアリティを感じるのかというと、アイドルがリアルのこの世界に生きているからである。比較対象として挙げて申し訳ないが、例えばアニメオタクや鉄道オタクといった方々とアイドルオタクの間で決定的に違うのは、アイドルは自分たちと同じ「」であるということ。自分たちと同じ人であるアイドルが自分たちが生きる同じこのリアルの世界で頑張っているというのは、痛烈に心に打たれるものがある。だからこそ、「勇気」や「希望」を感じることができてしまう。そして、「アイドルがこんなにも必死に頑張っているのに、俺は何をしているんだ?」という自らの人生に対して疑問を持つ。自分の人生を思い返すきっかけを得ることができてしまう。「俺も頑張ろう」と勇気付けられ、自分のやりたいこと・目標というものを見つめ直してしまう。私の場合、みんなに使ってもらえて快適な生活を実現できるロボットを作りたいという密かな夢があり、それに向けて今は勉強している。それは、自分が推している玉井詩織ちゃんの姿を見ているから生まれたものであり、それ以前の自分だと到底思いつかない。そして、応援しつつ元気までもらってしまっている。

リアルで必死に頑張っているアイドルの姿を見て自分の人生についてまで考えてしまうのは、アイドルにとっても想定外であろう。

アイドルオタクになるのはやめたほうがいい。

理由 その7

「人生が楽しくなってしまう」

やめとけばいいのに、アイドルオタクになってしまったが故に、私の人生が色鮮やかに変化してしまった。

上の「理由その1〜6」を見ればわかる通り、私の人生はアイドルオタクになったことによってめちゃくちゃになった。特に楽しみもなくなんとなくで過ごしてきたこれまでの生活が、アイドルによって劇的に変わった。いや、これからの生活へもそれは影響し続けるだろう。

アイドルには、人を笑顔にする力があり、私たちアイドルオタクはそれを見て元気・勇気・希望を持ち、それらを自分自身へのエナジーとして取り込んで日々を過ごしている。だからこそ、笑って日々を過ごすことができる

我が道を行くはずが、アイドルを推すようになっただけで人生が楽しい方向へ傾いてしまった。

アイドルオタクになるのはやめたほうがいい。

 

 

アイドルオタクっていうだけで、引かれることもあり、変な目で見られることもあり、変にいじられることもあります。ただ、そんなのは序の口で、アイドルオタクになってしまったことで、こんなにも深刻な影響があるんです。

 

やっぱりアイドルオタクになるのはやめておいたほうがいいですよ。オススメしません。